2020年は新型コロナウイルス感染症により、多くの飲食店は危機に見舞われています。
当店も非常に難しいかじ取りを迫られています。
飲食業界で4月から大きく話題になっていることのひとつが大家さんとの「家賃交渉」だと思います。
飲食経営の大きな固定費のひとつである「地代家賃」の支払いが大きなテーマとなっています。
・家賃を下げてもらう
・支払いを遅らせてもらう
などの方向性について、
私もこの点はいろいろ検討しましたが・・・
結論から書くと、
当店では「交渉はせずこのままでいく」ことにしました。
理由を簡単に書くと、「結局一時しのぎにしかならない」と考えたからです。
これからも長く続くことを考えた結果、「こちらからは交渉しない」という選択をしました。
詳しくはこの先に書いていくので、
家賃交渉を検討している方のひとつの参考になればと思います。
※一応こちらも書いておくと、支払いの先延ばし交渉はありだと思います。減額交渉は?と思います。今は。。。
目次
家賃交渉をしないことを決めた理由+考えたこと
家賃交渉をするときに考えたこと。
・4月末、5月末の現金が不安だったため支払いを遅らせてもらうことを考える。
・減額してもらう事についても少しだけ考える。
以上の2点を考えていました。
大家さんと話合いを持つために、管理会社に連絡をしましたが結局会わない連絡をしました。
大きな理由は5月中に日本政策金融公庫からの融資がほぼ決まり、運転資金の面では当面心配が減ったからです。
その後、減額についても考えましたがその交渉はしないことにしました。
以下がその時考えたことです。
一時しのぎにしかならない。
家賃を減額してもらうといっても、できても月に数万円だと思います。
インターネットを見ていると「3か月無料になった」という場所もあるようですが、それは非常にレアなケースだと思います。(”完全にお店を休業にしなければいけなくなった”といった場合はこのような交渉するべきだと思いますが。)
3か月分無料になるのであればいいですが、毎月数万円さがっただけで、なんとかなるのであれば(大きくはありますが)、必死にお願いするほどではないのでは?とも思いました。
それくらいの減額で何とかなるのであれば、そこは耐えるべきだと思いました。
「焼け石に水」、月数万円下がるだけの金額では正直根本的な問題解決にはならないだろうと思いました。
理屈がなりたたない。
「現時点では理屈がなりたたなかった。」というのも自分の中では交渉をしなかった理由のひとつです。
「予想外のことが起きて売上が急激に下がったから家賃を下げてほしい」
これが交渉理由のひとつだと思いますが、
「売上がかなり上がったから家賃を上げる」ということには飲食店側は反対すると思います。
この点が減額交渉をしなかった大きな理由のひとつです。
管理会社さんから、「大家さんに書面で提出するので、理由といつまでいくらくらい下げてほしいか書いてください。」と言われて私はこれが書けませんでした。
自分の中でも理にかなっていないと感じたので、なんとなく減額は違うのでは?とも思いました。
ただ、
今回の件で、今後不動産相場が崩れて周囲の家賃相場が下落した場合はそれに合わせて交渉はしようかなとは考えています。
理由は、「周囲の家賃相場が下がっているから」です。
もともと坪単価6000円程度で借りることができていて、安くて満足しているのでその可能性も低そうですが。
大家さん側の意見
最近コロナ危機の対応をする考えをまとめるためにTwitterでつぶやくようになりました。
自分の考えを整理するためだけのアカウントですが、家賃交渉についてつぶやいたら「大家さんアカウント」の方々に少しだけ注目を浴びました。
大家業してます。家賃払ってもらえないなら、普通に出て欲しいです。次がこの状況では、見つからないとかの気遣いは不要です。まとものに支払ってくれない奴に居座られるのが、此方としては一番困るのです。
— グランド・ゼロ (@vellfire358) April 22, 2020
こちらの方は、なにか店子さんとあったのでしょうか?やや怒らせてしまったようです。
改めて思ったのですが、相手の立場に立って考えるというのは大事です。
いづれにせよ、何をするにしても結局は、それぞれの大家さんと店子の関係性次第だということです。
「うちの」大家さんが、「私に」ここでお店を続けてもらいたいと思ってもらえているか、それが一番大事だと思っています。
続けていくことを考えるのが大事
コロナ危機が起きて、いまを乗り切ることに目がいってしまいがちですが・・・
「これからもお店を続けていく」ということが、本来目指すべき点だと思います。
いま大家さんに無理にお願いをして数万円下げることが、はたして今後のお店の経営にいいのでしょうか?
その数万円下げてもらっただけで、今後の経営にどれくらいプラスになるのでしょうか?いつまで下げ続けてもらうのでしょうか?(ある意味大家さんに無理しの借金をするのと同じでは?)
もちろん本当に苦しいときには誰かに相談することも大切です。
ただ、先を見据えた経営を考えた場合、その数万円で消耗して信頼を失うよりは、
・融資で乗り切る
・あきらめて撤退を考える
これを考えるのも経営判断なのではないでしょうか?
今が無いと明日もありませんが、明日を考えないと今も意味な無くなりますよね。
最後に、大家さんに伝えるべきは・・・
最後に、私が大家さんに伝わってほしいと思っているのは・・・
「”経営は苦しい”ということ」だけです。
具体的に交渉はしません。
心の片隅で願っているのは、
あちらから「少し下げましょうか?」
と言っていただけることです。
もしそう言っていただけたら、ありがたく感謝をしようと思っています。
そして、
もしそんなことがあったら、今後もこの物件を大切にしたいと思うようになります。
(もし大家さんが読んでいたら、数万円でも下げると店子は一生感謝をするのでは?と思います。)
あとは、6月か7月末くらいに世の中の情勢と、お店の状況を踏まえて続けていくかをまた考えようと思います。
本当に厳しかったら大家さんに相談を使用と思っています。