現在個人で飲食店を経営しています。
はずかしながら、個人事業主として飲食店を始めるまでは、
”消費税納税には年間売上1,000万円以上という壁がある”
ということを知りませんでした。
自分の場合、
開業初年度は年の途中だったので超えませんでしたが、
2年目に1000万円をこえて”しまい”、課税対象業者になって”しまい”ました。
いまでは、
毎年4月に約55万円ずつしっかりと国に納税して(返して)います。
(年間売上1,700万円くらいだと、仕入などの関係でこれくらいの金額になります。)
※税理士さんによると、消費税は預かっているものを納めるというのが正確な表現とのこと。
そんな、
消費税課税業者になった際にもいろいろと思うことがあったので、
今日は”消費税の納税に関する個人店経営の話”
について書いてみようと思います。
”個人店は毎月の売り上げ80万円の店を目指した方がいい!?”
という内容です。
お店を始めるまできちんと知らなかった売上と消費税の話です。
目次
個人店と売上1,000万円
お店を始めてもう4年です。
先日、税理士さんと年度最後の打ち合わせをしていて、
こんなやりとりがありました。
税理士「以前もお伝えしたと思うのですが、
来年の3月に50万円くらい消費税の支払いがあります。
準備をよろしくお願いします。毎月積み立てていましたよね?」
自分 「あっ、はい。もちろんです。。。」
(実際は全額は積み立てていませんでした・・・。)
そうなんです。
2年前に年間の売上が1,000万円を超えていたので、
消費税の納付がスタートしたのです。
消費税では、その課税期間の基準期間における課税売上高が1,000万円以下の事業者は、納税の義務が免除されます。
この納税の義務が免除される事業者(以下「免税事業者」といいます。)となるか否かを判定する基準期間における課税売上高とは、個人事業者の場合は原則として前々年の課税売上高のことをいい、法人の場合は原則として前々事業年度の課税売上高のことをいいます。 ---国税庁HPより
これを読まれている方はご存知かと思いますが、
売上が1,000万円を超えると消費税を納税しないといけないのです。
さきほども書きましたが、
自分はお店を始めるまでは知りませんでした・・・
ちなみに、
逆にいうと、1,000万円をこえなければ納めなくていいという意味です。。。
(増税のときに、「当店が消費税はかぶります!」といって何やら消費者からほめられるお店がありますが、もともと消費税を余計にもらっているだけでは?とこのとき思いました。余計な話ですが・・・)
当店は開業の次の年に1,000万円の売上を超えていたので、
今回から課税業者として納付の義務が生じていました。
前伊に税理士さんからたしかに言われていたので頭の片隅にはあったのですが、
実際直面すると50万円の支払いって小さくないですよね。。。
しかも、
前円までは支払っていなかった金額なので、
義務とはいえ4月にそれだけ大きな金額がまとめて出ていくのは正直とてもしんどいです。
消費税負担が3年目にお店が閉業する理由?
このとき、
この消費税の支払いも、お店を続けていけなくなる理由のひとつでは?
と少しだけ感じました。
いままで何度も
”個人飲食店の半分は3年でお店を閉める”
というような話を耳にしました。
税理士さんとも話していましたが、
1,000万円をギリギリ超えるくらいが一番”割に合わない”です。
2店舗目がそれに直面しましたが、、、
中途半端に超えるなら12月まるまる休んだほうがいい
ということも言われました、。
一度超えると支払い続けなくてはいけない
もし一度でも売上が1,000万円を超えてしまうと、
その後売上が1,000万円を下回ったとしても、
消費税を納めていかないといけなくなるそうです。
さきほども書きましたが、
税理士さんからは、中途半端には絶対に超えないほうがいい。
と言われました。
この納税金額は、
なんとかやりくりをしている個人店主にとって、
資金繰りとしてもかなり大変です。。。
開業当初はなんとか乗り越えたものの、
”計算外の”消費税納税の負担が理由で現金が回らなくなってしまう、
というお店もあるのでは?
それがちょうど3年目なのでは?
なんてことを、
支払う消費税を用意しながら頭をよぎりました。
当店はなんとか山を越えましたが・・・。
ただ、
これからも毎年4月に越えないといけないのですが・・・。
個人店が目指すべきは、毎年1,000万円を超えないくらい
ということで消費税対策?ではないですが、
個人店がめざすべき理想の売り上げは
「年間1,000万円を少し下回るくらいの売上」だと思います。
具体的なイメージは、
「人を1人雇って毎月の売上が80万円くらいの店」
それが小さな飲食店をコンパクトなまま、
最も黒字になる数字かなと今になって思います。
1,200万円くらいの売り上げが、
おそらく営業していて一番きつそうです・・・
お店を始める計画を立てる際は、
いい場所が見つかったからその家賃から逆算して○○円の売り上げが必要だ。
という考えも良いのですが、、、
“1,000万円を超えないぎりぎり”
さきに売上を決めてから、
その後に細かい計画をたてていってもよいのでは?
なんてことを考えます、
なんといっても、
いちど1,000万円を超えてしまうと、
消費税の支払いはずっと続いていくので・・・
”1,000万円を超えないお店”
自分も最初から税理士さんと、もっと打ち合わせをすればよかったです。
お店を続けていくために、消費税も計画的に
当店はこのあと売上が落ちても消費税を納め続けないといけません。
義務なのであれこれ言うと問題ですが・・・。
時々ですが、
2年周期くらいでお店の名前が変わっているお店をみかけることがあります。
(中で経営している人たちは変わらないのに・・・)
これは納税義務をまぬがれるために、
計画的に2年ごとに形をかえているのでは?
なんてことも邪推もしたくなります。
それくらい毎年4月の消費税は重く感じます。
お店の経営をはじめてから2年間って、
かなり資金繰りが厳しいです。
予期せぬトラブルや出費なども必ずでてきますし・・・
ようやく乗り越えたと思ったら、
そこからの消費税納税。。。
それを避けるためにも、
月商80万円の店で利益を出すのが、
個人店にとってはベターなのかな?
と思うきょうこのごろです。