考え方

”お客様の声”を聞いてはいけない

お客様の声
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「お客様にお店に対する意見を聞いてはいけない」

 

自分がお店の運営に気をつけていることのひとつです。

 

一般的にいうと「お客様の要望に耳を傾ける」

これは正しいことです。

お店の店主としてはやっていくべきです。

 

ですが、

 

”真正面から具体的に意見を求めてはいけない”と考えています。

 

お客様に意見を聞いても結局は参考にならないことがほとんどです。

といようりも、

お店の方針とはズレた意見に左右されてしまい、

むしろマイナスになることもしばしばです。

 

当店では、

基本的にお客様に意見を聞くのを止めました。

やっているのは、”心の声を探ること”です

 

 

お店の経営を左右する”お客様の声”

今日は

「お客様の声の取り入れ方」

について書いてみようと思います。

 

 

お客様からいろいろ言われてどうしたらいいか分からなくなってしまった・・・

というような方の参考になればと思います。

 

 

聞いても”本当の答え”は出てこない

よく耳にするかもしれませんが、

お客様の声をとりいれて失敗した有名な例をひとつあげます。

マクドナルドの例です。

 

少し前の話ですがマクドナルドでお客様アンケートを実施したら、

「もっと野菜を食べたい」

という声が最も上がったそうです。

 

ということで、

野菜をたっぷりとつかったハンバーガーを販売したところ、

商品はたいして売れず業績は下降していったそうです。

 

これは、

お客様は口では「ヘルシーなものを食べたい」

と言う意見を出すけれども、

本音のところでは「ジャンキーな肉を食べたい」ということだそうです。

 

この本音というのは、

自分自身も気がついていない点も多く

表面上は野菜を食べたいと自分でも思いこんでしまっていて、

”本音の意見”というのが直接のアンケートでは出てこない、

ということだそうです。

 

お客さまの声を聞いて失敗した例として、

自分の中にも印象的に残っています。

 

当店でも7年間経営をする中で、

お客様からは、

”経営に役に立つ本音の答えは直接聞くことはほとんどできない”

ということを経験上でも感じています。

 

アドバイスしたがる”おじさん”も聞き流す

少し話は違いますが、

お店を経営していると、

”アドバイスしたがるおじさん”

というお客様もよく登場します。

 

常連さんに多いのですが、、、

お店のためにと思って言ってくれているのは分かるのですが、

これらの意見というのもたいてい的が外れていることが多いので、

聞き流す対象です。

 

ですが、

常連さんなので、

「まだアレやってないの?」

と聞かれることもよくあるので、

けっこう困るアドバイスです。

 

少し話はそれましたが・・・

 

”声”は聞き耳をたてて”聴く”

上記のような理由から

 

自分はお客様に、

「○○についてどのように思いますか?」

という質問は直接しないようにしています。

 

といっても全くお客様の声を取り入れないわけにはいかないので、

普段やっているのは、

 

”お客様同士が会話していることに聞き耳をたてる”

 

ということです。

 

”何気ない会話からぽろっと発した一言”

というのはかなり重要です。

 

考えて発していない、

無意識での本音というものが出ています。

 

自分のお店のこと・メニューのこと

他のお店にかんすることなど。

 

実際、

面と向かって聞かれたら、

お店に対する本音って言えないですよね。

何となくそれらしい答えをしてしまうものです。

 

それが、

通常の会話ですと本音が散りばめられているので、

その話の内容を、

”聞いていると悟られずに聞く”

ということを心がけています。

 

その中から自分のお店で役に立ちそうなことを取り入れるようにしています。

 

聞くなら最終段階で

 

といっても、

全くお客様に意見を求めていないわけではありません。

 

それでもかなり聞き方を気を付けるようにしていて、、、

 

信頼できる常連さんにだけ、

「○○と××どちらがいいと思いますか?」

というように、

ある程度まで自分で決めておいて

迷った点についてだけ、

かなり内容をしぼって意見を聞くようにしています。

 

これをすれば方向性がぶれることもないですし、

意見を聞いた常連さんには、

さらにお店を好きになってもらえるという効果もあります。
(お店に頼られているという感覚をつくれるということです。)

 

これはかなり効果があるので、

意見を聞く場合はとりいれたほうがいいと思います。

 

大事にするべきは”自分の方針”

”お客様の声は大事”

これは事実ですが、、、

 

取り入れ方を間違えてしまうと、

お店にとっては悪い方向にもつながってしまいます。

 

 

お客様あっての商売というのもありますが、

まず大事にすべきは、

”自分がそのお店でどのような価値を提供していきたいのか?”

ということです。

 

それがぶれないようにしながら、

お客様の意見もとりいれつつ、

よりよいお店を目指していく、

というのが理想の個人店の目指すべき道ではないかと考えています。

 

個人店の店主は孤独です。

どうしても誰かに意見を聞きたくなってしまうときもあると思います。

このブログもそんな自分の経験から、

個人店の店主の人に役に立つ内容を書ければと考えています。

 

忙しい毎日で自分を見失いがちになりますが、

方向性をしっかりと持ちながら経営をしていきたいものです。